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「動物に関わる仕事に就きたい」「愛犬や愛猫のことをもっと体系的に学びたい」「ペットシッターとして独立してみたい」——そんな思いから、ペット・動物系の資格を調べ始める人が増えています。ところが調べてみると、動物看護、ペットシッター、ドッグトレーナー、ペット介護など名前の似た資格が数多く並び、どれが国家資格で、どれが民間資格なのか分かりにくいのが実情です。
先にお伝えしておくと、2022年に国家資格となった「愛玩動物看護師」は、通信教育だけでは国家試験の受験資格が得られません。一方で、民間資格であれば自宅で学べる通信講座が数多くあり、目的に合えば十分に実用的です。この記事では、環境省・農林水産省の公式情報で愛玩動物看護師の仕組みを正確に整理したうえで、各社の公式サイトで講座内容と受講料を確認できた8講座を、費用・学習期間・取得できる資格・向いている人の観点から比較します。
ペット・動物系の資格は「国家資格」と「民間資格」に分かれる
ペット・動物に関する資格は、大きく分けて「愛玩動物看護師」という国家資格と、民間団体や学校が独自に認定する民間資格の2種類です。名前が似ていても、取得方法も法的な位置づけもまったく異なるため、最初にこの違いを押さえておくことが、講座選びで失敗しない第一歩になります。
愛玩動物看護師は国家資格。通信教育のみでは受験資格が得られない
愛玩動物看護師は、農林水産大臣および環境大臣の免許を受けて、愛玩動物の診療の補助や、病気・けがをした愛玩動物の世話や看護、飼い主への飼育に関する助言などを行う国家資格です。免許は、愛玩動物看護師国家試験に合格し、名簿に登録されることで与えられます。
国家試験の受験資格について、環境省・農林水産省が公表している情報(愛玩動物看護師法に関するQ&A)では、次のように整理されています。
- 大学で農林水産大臣・環境大臣の指定する科目を修めて卒業した者
- 都道府県知事が指定した愛玩動物看護師養成所で、3年以上、必要な知識及び技能を修得した者
- 外国の学校等を卒業した者などで、上記と同等以上の知識・技能があると認定された者
これに加えて、法施行から5年間(令和4年5月1日〜令和9年4月30日)に限り、既卒者・在学者や現任者のための特例ルートが設けられています。既卒者・在学者ルートは、法施行前に大学で指定科目を修めた人や養成所で学んだ人などが、大臣指定の講習会を修了して受験する形です。現任者ルートは、愛玩動物看護師の業務に相当する実務経験が5年以上ある人が、指定講習会を修了したうえで予備試験に合格する形です。
| 受験資格の得かた | 通信教育のみで可能か | |
| 通常ルート | 指定科目を開講する大学、または都道府県知事が指定した養成所で学ぶ | 公式の受験資格に通信教育のみで得られる区分はない |
| 既卒者・在学者ルート | 法施行前に大学・養成所で学んだ人などが、大臣指定の講習会を修了する(令和9年4月30日まで) | 前提となる学歴・修学歴が必要 |
| 現任者ルート | 実務経験5年以上の人が、指定講習会を修了して予備試験に合格する(令和9年4月30日まで) | 前提となる実務経験が必要 |
つまり、通信講座を修了しただけで国家試験の受験資格が得られる仕組みは、公式の受験資格の区分には含まれていません。また、環境省・農林水産省のQ&Aには、認定動物看護師などの民間資格は国家試験の受験資格の要件ではないと明記されています。本記事で紹介するヒューマンアカデミー(たのまな)の動物看護・介護・シッター講座も、公式サイトで「愛玩動物看護師国家資格(特例措置含む)の受験資格を満たしません」と明記されています。
次回の第5回国家試験は令和9年2月14日(日)に実施され、受験申込は令和8年11月4日(水)〜11月19日(木)、受験手数料は27,200円、合格発表は令和9年3月12日(金)とされています(環境省公表、令和8年4月15日報道発表)。最新の日程や受験資格は、必ず環境省・農林水産省と指定試験機関(一般財団法人動物看護師統一認定機構)の公式サイトで確認してください。
「動物看護師」を名乗れるのは愛玩動物看護師だけ
もう一つ、見落としやすい点があります。愛玩動物看護師法では、愛玩動物看護師でない人が「愛玩動物看護師」やこれに紛らわしい名称(動物看護師、動物看護士など)を使うことが禁じられています。診療の補助にあたる業務は愛玩動物看護師の業務独占とされていますが、それ以外の飼育のお世話などは、これまで通り愛玩動物看護師でない人も行うことが可能とされています。
そのため、民間資格を取得しても「動物看護師」として名乗ることはできません。民間資格は、飼い主としての知識を深めたり、ペットシッター・ペット介護・ペットホテルなど愛玩動物看護師の業務独占に当たらない分野で活かしたりするためのもの、と理解しておくと目的がぶれません。

民間のペット資格でできること・できないこと
民間資格には、法律で定められた「この資格がなければできない仕事」という位置づけはありません。ペットシッターやペットホテル、しつけ教室などを事業として行う場合も、必要なのは資格そのものではなく、動物の愛護及び管理に関する法律に基づく「第一種動物取扱業」の登録です。
登録の際には、事業所ごとに「動物取扱責任者」を選任する必要があります。自治体(埼玉県)の案内によると、動物取扱責任者になれるのは、次のいずれかに該当する人です。
- 獣医師または愛玩動物看護師の免許を持つ人
- 半年以上の実務経験(または1年以上の飼養経験)があり、かつ種別に係る知識・技術を1年以上教育する学校等を卒業した人
- 半年以上の実務経験(または1年以上の飼養経験)があり、かつ公平性・専門性を持った団体の客観的な試験で知識・技術の証明を得ている人
民間資格がこの3つめの「客観的な試験による証明」として認められるかどうかは、団体の性質や自治体の判断によって異なります。ペットシッターやペットホテルなど、動物取扱業の登録を見据えて民間資格を選ぶ場合は、講座を申し込む前に、事業を行う予定の地域の保健所や動物愛護担当窓口に「その資格が要件に使えるか」を確認しておくと確実です。なお、ペットのシッター業は「保管(飼養施設なし)」の種別に分類され、犬猫の一般的なペットホテルは「保管(飼養施設あり)」に分類されています。

ドッグトレーナー資格は、しつけ・訓練に特化した別記事で詳しく比較しています。トリマー(犬猫の美容)に興味がある方は、以下の記事も参考にしてください。

ペット系の通信講座・資格を選ぶ5つのポイント
民間資格の通信講座は、運営会社も認定団体も数が多く、料金や学べる範囲もばらばらです。申込前に次の5点を確認しておくと、入学後の「思っていた内容と違った」を防ぎやすくなります。
- 学びたい分野(犬・猫・シッター・介護・ビジネス)に合っているか(総合的に学べる講座と、犬だけ・猫だけに絞った講座では、受講料も学習期間も大きく変わる)
- 認定団体と資格名称(同じ「アドバイザー」でも団体ごとに評価や知名度が異なるため、仕事で使うなら求人や開業先で通用するかを確認する)
- 受講料以外の費用(ライセンス交付料・受験料・認定料が別途かかる講座がある)
- 試験の形式(自宅受験か会場受験か、課題提出のみで修了できるか)
- 実技・実習の有無とサポート(通信講座のみで完結するのか、実習制度や開業支援セミナーがあるのか)
特に3番目の「受講料以外の費用」は見落としがちです。たとえば、ヒューマンアカデミーでは資格ごとにライセンス交付料がかかり、キャリカレでは受験料が学費とは別になっています。表示されている受講料だけで比べると、総額を見誤ることがあります。
【比較表】ペット・動物系の通信講座おすすめ8選
今回は、公式サイトで講座の存在・内容・受講料を確認できた8講座を取り上げます。目的別に探しやすいよう、取得できる資格・費用・学習期間を一覧にまとめました。
| 主な資格 | 受講料の目安 | 学習期間 | 特徴 | |
| ヒューマンアカデミー 動物看護・介護・シッター講座 | 動物介護士・動物健康管理士・ドッグシッター ほか計6資格 | 121,000円(税込) | 標準4ヶ月 | 動物看護・介護学を軸に幅広く学べる |
| ヒューマンアカデミー ペットビジネス講座 | ペット飼育管理士・動物健康管理士 ほか計7資格 | 214,500円(税込) | 標準9ヶ月 | ペットホテルでの実技研修制度、開業支援 |
| ヒューマンアカデミー キャットケアスペシャリスト講座 | キャットケアスペシャリスト・キャットシッター・ペット防災管理士 | 121,000円(税込)〜 | 標準4ヶ月 | 猫に特化した専門知識 |
| SARAスクール ペットシッターアドバイザー | ペットシッターアドバイザー・ペットホテルソムリエ | 基本59,800円/プラチナ79,800円 | 6ヶ月(最短2ヶ月) | 2資格を在宅受験で取得、費用を抑えやすい |
| SARAスクール 犬猫介護アドバイザー | 犬猫介護アドバイザー・ペット介護インストラクター | 基本59,800円/プラチナ79,800円 | 6ヶ月(最短2ヶ月) | 高齢の犬猫のケアに特化 |
| ユーキャン 愛犬・愛猫飼育スペシャリスト | 愛犬飼育スペシャリスト/愛猫飼育スペシャリスト | 各29,000円(分割総計29,800円) | 標準4ヶ月 | 飼い主向けの入門講座、費用が手頃 |
| キャリカレ ペットケアアドバイザー&セラピスト | JADP認定ペットケアアドバイザー・ペットセラピスト | 53,800〜73,800円(税込・WEB申込) | 標準3ヶ月 | 1講座で2資格、サポート期間が長い |
| 日本ペットシッター協会 ペットシッター士 | ペットシッター士 | 71,500円(税込) | 開始から6か月以内 | ペットシッター専門の協会認定資格 |
※受講料は各公式サイトで確認した時点の表示です。キャンペーンや割引、分割払いの条件で変動することがあるため、申込前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
ペット・動物系の通信講座・資格おすすめ8選
1. ヒューマンアカデミー(たのまな) 動物看護・介護・シッター講座

ペットに関わる仕事の土台となる知識を幅広く身につけたい人には、ヒューマンアカデミー(たのまな)の動物看護・介護・シッター講座が向いています。動物看護学を基本に、動物介護、トレーニング学(しつけ)、ペット社会学までを、テキスト7冊とペット用語辞典1冊で学ぶ構成です。公式サイトによると、週3回・1日2時間の学習で約4ヶ月、課題は4回の添削で、全てに合格すると6つのライセンス取得の手続きに進めます。
取得できるのは、動物介護士・動物健康管理士・ドッグシッター・セラピードッグトレーナー・ペットロスケアアドバイザー・ペット防災管理士の6資格で、いずれも一般社団法人日本ペット技能検定協会が認定する民間資格です。公式サイトには、本講座が愛玩動物看護師国家資格の受験資格を満たさない旨がはっきり記載されている点も、誤解を避けるうえで安心できる材料です。ライセンスの交付には資格ごとに14,000円(税込)が別途必要になるため、取得したい資格を絞って総額を試算しておきましょう。
| 対応資格 | 動物介護士・動物健康管理士・ドッグシッター ほか計6資格(日本ペット技能検定協会認定) |
| 受講料 | 121,000円(税込)、ライセンス交付料は資格ごとに14,000円(税込) |
| 学習期間 | 標準4ヶ月(在籍期間24ヶ月) |
| 特徴 | テキスト・映像講義・添削4回、質問サポートあり |
2. ヒューマンアカデミー(たのまな) ペットビジネス講座

将来、ペットホテルなどの開業を視野に入れているなら、同じヒューマンアカデミーのペットビジネス講座が候補になります。ペット飼育管理士を中心に、動物健康管理士・動物介護士・ドッグシッターなど計7資格の取得が目指せる内容で、テキストは7教科12冊、添削課題は5回です。標準学習期間は9ヶ月と長めですが、そのぶんペットホテルの運営やペット開業に関する知識まで扱います。
公式サイトでは、ペットホテルでの実技研修制度と、協会ライセンス取得者向けの開業支援組織・開業セミナーが案内されています。通信講座でありながら、現場を体験できる機会や開業後の相談先が用意されている点が、他の講座と比べた特徴です。受講料は214,500円(税込)と今回の8講座の中では高額なので、「ペット関連で事業を始める」という明確な目的がある人向けと考えるとよいでしょう。
| 対応資格 | ペット飼育管理士・動物健康管理士・動物介護士 ほか計7資格 |
| 受講料 | 214,500円(税込)、ライセンス交付料は資格ごとに14,000円(税込) |
| 学習期間 | 標準9ヶ月(サポート期間24ヶ月が目安) |
| 特徴 | ペットホテルでの実技研修制度、開業支援セミナーあり |
3. ヒューマンアカデミー(たのまな) キャットケアスペシャリスト講座

猫と暮らしている、または猫に関わる仕事がしたいという人には、猫に絞って学べるキャットケアスペシャリスト講座があります。動物看護・介護学を基本に猫学・ペット社会学までを扱う全5冊のテキストと、6本の映像教材、添削2回で構成されており、標準学習期間は4ヶ月です。犬中心の講座が多いなかで、猫に特化した資格講座は選択肢が限られるため、猫好きにとっては貴重な存在といえます。
取得できるのは、キャットケアスペシャリスト・キャットシッター・ペット防災管理士の3資格です。受講料は121,000円(税込)からで、ライセンス交付料は資格ごとに14,000円(税込)が必要です。猫の飼育知識を深めたい飼い主から、キャットシッターとして活動したい人まで対応できる講座です。
| 対応資格 | キャットケアスペシャリスト・キャットシッター・ペット防災管理士 |
| 受講料 | 121,000円(税込)〜、ライセンス交付料は資格ごとに14,000円(税込) |
| 学習期間 | 標準4ヶ月 |
| 特徴 | 猫に特化、テキスト5冊・映像教材6本・添削2回 |
4. SARAスクール ペットシッターアドバイザー資格取得講座

費用を抑えてペットシッターの基礎から始めたい人には、SARAスクールのペットシッターアドバイザー講座が手頃です。ペットシッターの仕事内容や注意点、ペットホテルの設備・運営の基本、犬猫や多頭飼いなどさまざまな状況への対応、経営とサービス向上までを学びます。取得できるのは、日本インストラクター技術協会(JIA)認定の「ペットシッターアドバイザー」と、日本生活環境支援協会(JLESA)認定の「ペットホテルソムリエ」の2資格です。
コースは、受講料59,800円の基本コースと、79,800円のプラチナコースの2種類です。公式サイトによると、プラチナコースは卒業した時点で資格取得となり、試験料も講座料金に含まれているため、受講料が資格取得までの総額になります。学習期間は6ヶ月が目安で、最短2ヶ月(オンライン講座なら最短1ヶ月)での取得も可能とされています。なお、公式サイトにも、実際に開業するには第一種動物取扱業の登録が別途必要になると書かれているので、資格だけで仕事を始められるわけではない点は押さえておきましょう。
| 対応資格 | ペットシッターアドバイザー(JIA認定)・ペットホテルソムリエ(JLESA認定) |
| 受講料 | 基本コース59,800円/プラチナコース79,800円(公式サイト表記) |
| 学習期間 | 6ヶ月(最短2ヶ月、オンライン講座は最短1ヶ月) |
| 特徴 | 2資格を在宅で取得、プラチナコースは試験料込み |
5. SARAスクール 犬猫介護アドバイザー資格取得講座

家族の犬や猫が高齢になり、介護の知識を身につけたいという人には、SARAスクールの犬猫介護講座が合っています。取得できるのは、日本生活環境支援協会(JLESA)認定の「犬猫介護アドバイザー」と、日本インストラクター技術協会(JIA)認定の「ペット介護インストラクター」の2資格です。受講料と学習期間の設計はペットシッター講座と同じで、基本コース59,800円・プラチナコース79,800円、6ヶ月(最短2ヶ月)となっています。
SARAスクールのペット系講座は、同じ価格帯で犬猫ストレスケア講座(犬猫ストレスケアアドバイザー・ペットセラピーインストラクター)や、猫の育て方、ドッグトレーニング、アニマルコミュニケーションなども公式サイトの一覧に並んでいます。介護だけでなく「ストレスケアも学びたい」といった人は、公式サイトの講座一覧で内容を見比べてみるとよいでしょう。
| 対応資格 | 犬猫介護アドバイザー(JLESA認定)・ペット介護インストラクター(JIA認定) |
| 受講料 | 基本コース59,800円/プラチナコース79,800円(公式サイト表記) |
| 学習期間 | 6ヶ月(最短2ヶ月) |
| 特徴 | 高齢の犬猫の介護に特化、2資格を在宅で取得 |
6. ユーキャン 愛犬飼育スペシャリスト・愛猫飼育スペシャリスト講座

まずは手軽に、愛犬・愛猫との暮らしの基礎知識を学びたいなら、ユーキャンの飼育スペシャリスト講座が取り組みやすい入門編です。愛犬と愛猫で講座が分かれており、どちらも受講料は一括29,000円(分割の場合は2,980円×10回で総計29,800円、いずれも税込・送料当社負担)、標準学習期間は4ヵ月、受講開始から12ヵ月までは質問や添削の指導が受けられます。
この講座は、公益社団法人日本愛玩動物協会が実施する検定講座で、3回目の添削課題が検定試験を兼ねています。合格すれば、同協会に「愛犬飼育スペシャリスト」または「愛猫飼育スペシャリスト」として登録されます。愛猫講座の検定はマークシート方式で、正答率60%以上で合格、受講期間中は2回まで再受験できると公式サイトに記載されています。本格的な就業というよりは、飼い主としての知識や技術を体系的に整理したい人に向いた講座です。
| 対応資格 | 愛犬飼育スペシャリスト/愛猫飼育スペシャリスト(日本愛玩動物協会) |
| 受講料 | 一括29,000円(分割は2,980円×10回=総計29,800円、税込) |
| 学習期間 | 標準4ヵ月(12ヵ月まで指導) |
| 特徴 | テキスト2冊・DVD、添削3回(うち検定1回)、自宅で受験 |
7. キャリカレ JADP認定ペットケアアドバイザー&セラピストW資格取得講座

1つの講座で2つの資格を目指したい人には、キャリカレのペットケアアドバイザー&セラピストW資格取得講座があります。標準学習期間は3ヶ月で、添削課題は3回。テキスト3冊に加え、犬猫図鑑、映像講義、WEBテキスト、音声読み上げ機能などが用意されています。愛犬・愛猫の健康管理やしつけ、グルーミングの知識が審査の対象になり、一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認定するペットケアアドバイザーとペットセラピストの2資格を、自宅で受験して取得できます。
受講料は、学習サポート期間の長さによってA〜Cの3コースに分かれており、WEB申込価格はAコース(800日)73,800円、Bコース(700日)63,800円、Cコース(600日)53,800円(いずれも税込)と記載されています。サポート期間以外の教材・サービスは共通です。受験料は資格ごとに5,600円(税込)で学費とは別になること、合格基準は得点率70%以上であることも公式サイトに明記されています。期間限定のセールが行われる時期もあるため、申込前に最新の価格を確認しましょう。
| 対応資格 | JADP認定ペットケアアドバイザー・JADP認定ペットセラピスト |
| 受講料 | WEB申込価格 53,800〜73,800円(税込・サポート期間別3コース)、受験料は各5,600円(税込) |
| 学習期間 | 標準3ヶ月(サポート期間600〜800日) |
| 特徴 | 1講座で2資格、自宅受験、就職・独立開業サポートあり |
8. 日本ペットシッター協会 ペットシッター士養成講座(通信講座コース)

ペットシッターを専門に学びたい人には、NPO法人日本ペットシッター協会が認定する「ペットシッター士」の養成講座があります。協会は、この資格を動物取扱業の対象資格として案内しています。資格取得の方法には、通学・通信・オンラインライブ・カルチャーの4種類のコースがあり、このうち通信講座コースは受講料71,500円(税込)、受講期間は開始から6か月以内です。
通信講座コースでは、自宅でEラーニング(45講座と模擬試験)を学習し、月1〜2回のペースで開催される試験直前対策講座(オンライン)を経て、全国各地の会場で実施される認定試験を受験します。自宅受験ではなく会場での試験になる点は、他の講座との大きな違いです。ペットシッターとして実務に直結する知識を学びたい、協会の認定資格を取りたい、という人に向いています。
| 対応資格 | ペットシッター士(日本ペットシッター協会認定) |
| 受講料 | 71,500円(税込) |
| 学習期間 | 受講開始から6か月以内 |
| 特徴 | Eラーニング45講座+模擬試験、認定試験は全国の会場で実施 |
目的別・ペット系講座の選び方
8講座をそれぞれ見てきましたが、「結局どれから選べばよいのか」は、目的によってかなり明確に絞り込めます。
- 飼い主として基礎知識を身につけたい:ユーキャンの愛犬・愛猫飼育スペシャリストが、費用面でも取り組みやすい入門編です。
- ペットシッターとして活動したい:日本ペットシッター協会のペットシッター士、またはSARAスクールのペットシッターアドバイザーが、シッターに特化した内容です。
- 犬猫の介護・看護の知識を深めたい:ヒューマンアカデミーの動物看護・介護・シッター講座、SARAスクールの犬猫介護アドバイザーが候補になります。
- 猫に特化して学びたい:ヒューマンアカデミーのキャットケアスペシャリスト講座が、猫専門の数少ない選択肢です。
- ペット関連で開業したい:ペットホテルでの実技研修や開業支援セミナーがあるヒューマンアカデミーのペットビジネス講座が、最も手厚い構成です。
- 短期間で2資格をまとめて取りたい:キャリカレ、SARAスクールの各講座が、1講座で2資格を狙える設計です。
ペット関連の仕事をはっきり目指す場合は、資格だけに頼らず、実際の動物と接する経験(動物病院・ペットサロン・ペットホテルでのアルバイトなど)を重ねることも大切です。動物取扱責任者の要件でも、半年以上の実務経験が求められているためです。
愛玩動物看護師を目指すなら、通信講座との付き合い方
国家資格の愛玩動物看護師を目指すなら、基本の道筋は、指定科目を開講する大学、または都道府県知事が指定した養成所で学ぶことです。大学・養成所の指定状況は、環境省のウェブサイトで一覧(養成所は令和8年8月21日現在)が公開されています。通っている、または進学を希望する学校の指定状況は、学校に直接問い合わせるのが確実です。
通信講座は、この国家試験ルートとは別物として、「ペットの知識を先に身につけておく」「飼い主として役立てる」「関連分野(シッター・介護)の民間資格を取る」といった使い方が現実的です。国家資格を目指す人が民間資格を取得すること自体は自由ですが、受験資格の代わりにはならないことを前提に、時間と費用の配分を考えるようにしてください。

独学でもペット系の資格は目指せる?
結論から言えば、ペットの飼育やケアの基礎知識は独学でも十分に身につけられますが、今回紹介したような民間資格そのものを独学だけで取得するのは難しいケースがほとんどです。理由は、多くの資格が、運営会社や協会の講座を受講して課題を提出することや、講座に付属する認定テスト・検定を受けることを認定の前提にしているためです。市販の書籍だけでは、これらの認定手続きに進めない仕組みになっています。
とはいえ、講座を始める前に独学で土台を作っておけば、学習はスムーズに進みます。次のようなステップがおすすめです。
- 犬・猫の飼育や健康管理の入門書を読む(習性・栄養・病気の基本的な知識を先に押さえる)
- 動物取扱業や動物愛護管理法のポイントを確認する(環境省・自治体の公式ページで、登録の要件や必要な手続きを把握する)
- 気になる講座の資料請求やサンプルで、学習範囲を比べる(各社の公式サイトで、教材内容と認定の条件を見比べる)
最新の飼育・健康管理に関する書籍は、次のバナーから探してみてください。
独学で基礎を固めたうえで、資格の取得や仕事での活用を考える段階になったら、講座の資料請求や無料相談で、認定の条件や実習の有無を確認してから申込を決めるのが現実的な進め方です。独学と通信講座は対立するものではなく、組み合わせて使うことで効率が上がります。
よくある質問
Q. 通信講座だけで愛玩動物看護師の国家試験を受けられますか?
A. 公式の受験資格(大学・都道府県知事指定の養成所・特例ルート)に、通信教育のみで得られる区分はありません。本記事で紹介した講座は民間資格のための講座で、国家試験の受験資格には結びつきません。受験を考える場合は、環境省・農林水産省と動物看護師統一認定機構の公式サイトで最新の受験資格を確認してください。
Q. 民間の動物看護系の資格を取れば「動物看護師」を名乗れますか?
A. 名乗れません。愛玩動物看護師法では、愛玩動物看護師でない人が「愛玩動物看護師」やこれに紛らわしい名称(動物看護師、動物看護士など)を使うことが禁じられています。民間資格を取得した場合は、各団体が定める正式な資格名称を使うようにしましょう。
Q. ペットシッターとして働くのに、資格は必須ですか?
A. 資格そのものは必須ではありませんが、報酬を得て事業として行う場合は、第一種動物取扱業(保管)の登録が必要です。登録には動物取扱責任者を選任する必要があり、実務経験や学校の卒業、客観的な試験による証明などの要件があります。詳細は事業所を所管する保健所などの窓口で確認してください。
Q. 受講料のほかに、どんな費用がかかりますか?
A. 講座によって異なります。ヒューマンアカデミーでは資格ごとに14,000円(税込)のライセンス交付料が、キャリカレでは資格ごとに5,600円(税込)の受験料が、受講料とは別に必要です。SARAスクールのプラチナコースのように、試験料が講座料金に含まれているものもあります。申込前に、受講料以外の費用も合わせて確認しましょう。
Q. 犬と猫、どちらの講座から始めるのがよいですか?
A. ご自身が接する機会の多い動物から始めるのが、実践に活かしやすい選び方です。犬と猫の両方に対応したい場合は、動物看護・介護・シッター講座やペットビジネス講座のように、総合的に学べる講座も候補になります。
【豆知識】ペットを取り巻く市場と愛玩動物看護師の今
ペット関連の資格を考えるうえで、飼育動向や市場、国家試験の状況を知っておくと、現状をイメージしやすくなります。
- 愛玩動物看護師国家試験は、第4回(令和8年2月15日実施)で受験者5,493人・合格者4,174人・合格率76.0%でした。受験者数は第1回の20,798人から減っており、特例ルートの対象者が集中した初年度に比べて、近年は落ち着いてきたとみられます。
- ペットフード協会の「令和7年(2025年)全国犬猫飼育実態調査」では、犬の飼育頭数は約682万頭で下げ止まりの傾向、猫は約884.7万頭で横ばいとされ、犬猫の飼育率は全体としては減少傾向にあると報告されています。
- 矢野経済研究所の調査(2026年9月発表)では、2025年度の国内ペット関連総市場規模は前年度比2.1%増の1兆9,504億円の見込みで、2026年度は1兆9,835億円と予測されています。
飼育頭数は伸びていない一方で、1頭あたりの支出が増えて市場規模は微増で推移しているとされています。これらは調査機関による推計や予測であり、今後を保証するものではありません。資格取得や開業の判断は、最新の情報を公式サイト等でご自身で確認したうえで行ってください。
出典:一般財団法人動物看護師統一認定機構「愛玩動物看護師国家試験の結果(過去5年間)」(PDF、令和8年3月13日合格発表)、一般社団法人ペットフード協会「令和7年(2025年)全国犬猫飼育実態調査」(調査データ)、株式会社矢野経済研究所「ペットビジネスに関する調査を実施(2026年)」(プレスリリース、2026年9月1日)
まとめ
ペット・動物系の資格選びで押さえるべきは、「愛玩動物看護師という国家資格は通信教育のみでは受験資格が得られず、通信講座で取れるのは民間資格である」という点と、「民間資格は目的に合わせて選ぶ」という点の2つです。理由は、国家試験の受験資格が大学・養成所・期限付きの特例ルートに限られているのに対し、民間資格は団体ごとに内容・費用・認定方法が大きく異なり、目的次第で最適な1講座が変わるためです。
具体的には、飼い主としての基礎知識ならユーキャン、シッターに特化するなら日本ペットシッター協会やSARAスクール、介護・猫・開業など目的が明確ならヒューマンアカデミー、1講座で2資格を狙うならキャリカレやSARAスクール、という選び分けが目安です。料金・キャンペーン・認定条件は変わることがあるため、気になる講座は公式サイトで最新情報を確認してから申し込んでください。

