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「子どもに数検を受けさせたいけれど、何級から始めればいいのか分からない」「高校入試や大学入試で使えると聞いた」「社会人になって算数・数学をやり直したい」。数検(実用数学技能検定)は、こうした声に応えられる検定です。ただ、級の数が多く、個人受検と団体受検の違いや、申込のしかたも少し独特なので、はじめての人ほど最初の一歩でつまずきがちです。
この記事では、実施団体である公益財団法人 日本数学検定協会の公式サイトで確認できた情報をもとに、算数検定(11級〜6級)と数学検定(5級〜1級)の級の構成・検定時間・検定料・合格基準・日程・合格率を整理します。そのうえで、公式サイトで数検対策の教材や講座として案内されていると確認できた4つ(協会公式の教材、すらら、オンスク.JP、TAC)を、費用・学習形式・対象の級で比較します。
数学全般を学べるオンライン塾や家庭教師の比較は、すでに別の記事にまとめています。この記事は「数検に合格するための対策」に絞った内容です。塾選びを考えている方は、次の記事もあわせてご覧ください。

数検(算数検定・数学検定)とは?級の構成と全体像
数検の正式名称は「実用数学技能検定」で、日本数学検定協会が実施しています。公式サイトでは、1級から5級までを「数学検定」、6級から11級までを「算数検定」と呼び分けています。さらに、幼児向けの「かず・かたち検定」もあります。受検資格は原則として問われず、どの級からでも受検できます。一度合格した級でも何度でも受けられ、再受検で不合格になっても、すでに得た合格が取り消されることはありません。
数学検定は、準1級・準2級を含めると1級・準1級・2級・準2級・3級・4級・5級の7階級、算数検定は6級・7級・8級・9級・10級・11級の6階級です。級ごとの目安は、公式サイトに次のように示されています。
| 目安のレベル | 検定内容の構成 | |
| 1級 | 大学程度・一般 | 1次(計算技能検定)7問・60分、2次(数理技能検定)は必須2問+選択5問から2問・120分 |
| 準1級 | 高校3年(数学Ⅲ・C) | 1次7問・60分、2次は必須2問+選択5問から2問・120分 |
| 2級 | 高校2年(数学Ⅱ・B) | 1次15問・50分、2次は必須2問+選択5問から3問・90分 |
| 準2級 | 高校1年(数学Ⅰ・A) | 1次15問・50分、2次は必須2問+選択5問から3問・90分 |
| 3級 | 中学3年程度 | 1次30問・50分、2次10問・60分 |
| 4級 | 中学2年程度 | 1次30問・50分、2次20問・60分 |
| 5級 | 中学1年程度 | 1次30問・50分、2次20問・60分 |
算数検定の6〜11級は、1次・2次の区分がなく、1回の検定で完結します。
| 目安のレベル | 出題数 | 検定時間 | |
| 6級 | 小学6年程度 | 30問 | 50分 |
| 7級 | 小学5年程度 | 30問 | 50分 |
| 8級 | 小学4年程度 | 30問 | 50分 |
| 9級 | 小学3年程度 | 20問 | 40分 |
| 10級 | 小学2年程度 | 20問 | 40分 |
| 11級 | 小学1年程度 | 20問 | 40分 |
| かず・かたち検定 | 幼児 | 10問 | 40分 |
合格基準は、数学検定の1次が全問題の70%程度、2次が60%程度です。算数検定(6〜11級)とかず・かたち検定は70%程度とされています。1〜5級は、1次と2次の両方に合格してはじめてその級の合格になります。なお、1次または2次の片方だけ合格している場合は、次の受検で合格した側を免除する申請ができ、検定料が1,000円引きになります(合格証番号が必要)。
級別の検定料(個人受検・団体受検)
検定料は級によって異なり、個人受検と団体受検でも金額が変わります。公式サイトに掲載されている税込の金額は次のとおりです。
| 個人受検(税込) | 団体受検(税込) | |
| 1級 | 8,500円 | 実施なし |
| 準1級 | 7,300円 | 6,400円 |
| 2級 | 6,500円 | 5,600円 |
| 準2級 | 5,600円 | 4,800円 |
| 3級 | 4,900円 | 4,300円 |
| 4級・5級 | 4,300円 | 3,800円 |
| 6級・7級・8級 | 3,200円 | 3,100円 |
| 9級・10級・11級 | 2,700円 | 2,500円 |
| かず・かたち検定 | 2,700円 | 2,700円 |
たとえば、3級を個人受検で受けるなら4,900円、小学校の算数検定を学校や塾で団体受検するなら、3,100円(6〜8級)や2,500円(9〜11級)が目安です。受検料のほかに、対策の教材費や講座費用がかかるため、後半で紹介する教材の価格とあわせて考えると、全体の予算がつかみやすくなります。
個人受検と団体受検の違い
数検の申込は「個人受検」と「団体受検」の2種類に分かれます。どちらで受けるかによって、検定日、会場、申込方法が変わるため、先に違いを押さえておきましょう。公式サイトの案内は次のとおりです。
| 個人受検 | 団体受検 | |
| 申込方法 | インターネットのみ(株式会社CBT-Solutionsが運営する申込サイト) | 所属する団体によって異なる |
| 受検会場 | 協会が設けた個人受検会場や、協会と提携した機関が設ける会場(定員制) | 学校や学習塾など、所属する団体の施設 |
| 対象の級 | 1〜11級、かず・かたち検定(検定日・会場により異なる) | 準1〜11級、かず・かたち検定(検定日・団体により異なる) |
| 検定日 | 年17回の中から自由に選べる | 団体が設定した日程から選ぶ |
| 受検証 | 電子ファイル | 発行なし |
| 問題用紙 | 当日回収 | 返却される |
個人受検は、2026年度から従来のコンビニ申込・郵送申込が廃止され、ネットからの申込だけになりました。会場検索のサイトで会場と検定日を選び、マイページ登録をしたうえで申し込みます。個人受検の受検方式は会場受検のみで、かず・かたち検定だけは年3回の自宅受検です。座席数に限りがあるため、申込締切日の前でも、定員に達すると受付が終了します(1級を除く)。
学校や学習塾が数検の会場になっている場合は、団体受検のほうが検定料も少し安く、慣れた教室で受けられる安心感があります。まずは通っている学校や塾が団体受検を実施しているかを確認し、実施していなければ個人受検で申し込む、という流れが分かりやすいでしょう。団体受検では、算数検定(6〜11級)とかず・かたち検定に限り、同じ検定日・会場で隣り合った2つの級まで併願できると公式サイトに記載されています。
2026年度の検定日程と申込締切(個人受検)
個人受検の日程は、公式サイトの検定日一覧で確認できます。2026年10月26日の時点で、これから申し込める回と、すでに受付が終わった回は次のとおりです。
| 検定回 | 検定日 | 申込期間 | 実施階級 |
| 第470回 | 2027年1月16日(土) | 2026年11月2日〜12月1日 | 2〜11級 |
| 第471回 | 2027年2月12日(金) | 2026年12月7日〜2027年1月8日 | 2〜11級 |
| 第472回 | 2027年2月13日(土) | 2026年12月7日〜2027年1月8日 | 準1〜11級 |
| 第473回 | 2027年3月6日(土) | 2026年12月21日〜2027年1月26日 | 2〜11級 |
同じ2026年度の第466回(11月7日)、第467回(11月13日)、第468回(11月14日)、第469回(12月5日)は、すでに申込を締め切っています。2026年10月末の時点で次に申し込めるのは、第470回(2027年1月16日、申込は2026年11月2日から)です。早めに公式サイトで申込期間を確認しましょう。1級を含む回は、公式の日程一覧(2027年3月6日の第473回まで)では第465回(10月25日)が最後で、それ以降の1級の日程は一覧に載っていません。
なお、受検日は級ごと・会場ごとに選べる範囲が異なります。受検したい級が実施される回かどうかは、申込の前に必ず会場検索サイトで確認してください。
数検の合格率は?2025年度の公式データ
日本数学検定協会は、階級別の志願者・受検者・合格者のデータ(国内のみ)を公式サイトで公表しています。2025年度の結果は次のとおりです。
| 受検者数 | 合格者数 | 合格率 | |
| 1級 | 1,953人 | 183人 | 9.4% |
| 準1級 | 6,237人 | 1,515人 | 24.3% |
| 2級 | 21,148人 | 7,090人 | 33.5% |
| 準2級 | 37,226人 | 17,089人 | 45.9% |
| 3級 | 63,066人 | 42,557人 | 67.5% |
| 4級 | 27,000人 | 19,784人 | 73.3% |
| 5級 | 24,424人 | 17,602人 | 72.1% |
| 6級 | 14,825人 | 12,154人 | 82.0% |
| 7級 | 13,658人 | 10,747人 | 78.7% |
| 8級 | 13,717人 | 12,502人 | 91.1% |
| 9級 | 13,068人 | 11,819人 | 90.4% |
| 10級 | 12,249人 | 11,395人 | 93.0% |
| 11級 | 9,632人 | 9,037人 | 93.8% |
| 合計 | 261,137人 | 176,338人 | 67.5% |
小学生向けの算数検定は、8〜11級で合格率が90%前後と高く、基礎を固めればはじめての受検でも届きやすい水準です。一方、数学検定は級が上がるにつれて合格率が下がり、準2級は45.9%、2級は33.5%、準1級は24.3%、1級は9.4%でした。とくに準2級以上は、1次の計算だけでなく2次の記述(解答に至る過程を書く問題)に慣れているかどうかが差になりやすく、早めに過去問題で時間配分を確認しておくと安心です。
ちなみに合格率は、その年度の受検者層によっても変わります。数字は「その級の難しさの目安」くらいに受け止め、実際の勉強では、公式の過去問題で自分の得点がどのくらいかを確かめるのが確実です。
何級から受ける?学年別・目的別の級の選び方
級の選び方に迷うときは、目安学年を出発点にするのが分かりやすい方法です。公式サイトの目安学年を参考にすると、次のように考えられます。
- 小学生:現在の学年の1つ下から同じ学年の級(例:小学5年生なら8級〜7級)で、まずは合格の経験をつくる。
- 中学生:5級(中1程度)・4級(中2程度)・3級(中3程度)が学年の目安。高校入試を意識するなら3級を目標にする。
- 高校生:準2級(高1)・2級(高2)・準1級(高3)が目安。大学入試での活用を考えるなら、準2級・2級が中心になる。
- 大人の学び直し:算数検定6級や数学検定3級など、小学校高学年〜中学校の範囲から始めると取り組みやすい。
入試での活用についても、公式サイトに具体的な記載があります。2026年8月現在、数検を入試で活用している高等専門学校・高等学校・中学校は1,000校以上、大学・短期大学・専門学校は500校以上と案内されています。活用のしかたは、加点、出願資格・出願条件、学力試験の得点への換算、合否判定の参考、特待生認定・奨学金・入学金の減免、試験・受験料の免除などです。
高校入試では「3級以上」の取得を基準にする学校が多く、大学入試では準2級・2級が主な対象とされています。ただし、活用の有無や条件は学校ごとに異なります。志望校が決まっている場合は、数検の公式サイトにある活用校検索と、志望校の募集要項の両方で確認しておきましょう。
中学生の学習全体を通信教育で支える方法は、次の記事で比較しています。

小学生向けの通信教育については、こちらの記事で選び方をまとめています。

独学でも合格できる?数検の勉強法
結論から言えば、算数検定の全級と、数学検定の5級〜3級は、独学でも合格を狙いやすいです。一方、準2級以上は、記述式の2次対策のために、講座や添削を併用すると安心できます。
理由は、数検は出題範囲が学校の学習内容とほぼ重なっていて、公式サイトが過去問題を無料で公開しているからです。公式の過去問題は、1級から11級までの検定問題・解答用紙・模範解答がそろっており、1〜5級は1次(計算技能検定)と2次(数理技能検定)に分けて公開されています。実際の出題形式や難易度を、費用をかけずに確かめられるのは、独学する人にとって大きな強みです。ただし、準2級以上になると、式や考え方を書いて採点される記述問題で、自分の答案の書き方が合っているかを自分では判断しにくくなります。
- 公式の過去問題を時間を測って解く(検定時間どおりに解き、現在の実力と合格ラインとの差を知る)
- 間違えた単元を要点整理で見直す(協会発行の『要点整理』などで、弱い単元をピンポイントで復習)
- 記述式は答案の書き方まで確認する(模範解答と見比べ、途中式や説明の足りない部分を直す)
最新の過去問題集や要点整理は、次のバナーから探してみてください。
独学と講座は、二者択一ではありません。基礎は独学で進めつつ、苦手な単元だけ講義動画で補う、記述式の書き方だけ講座で確認する、といった使い分けもできます。次の章から、数検の対策に使える教材と講座を比べていきます。
数検対策の講座・教材を選ぶ4つのポイント
数検は級の数が多く、学習者の年齢も幅広い検定です。そのため、講座や教材を選ぶときは、価格だけでなく、次の4つの観点で比べるのがおすすめです。
- 対応する級(自分や子どもが受ける級を、そのまま学べるか)
- 学習形式(過去問題・書籍・動画講義・ドリル型など、続けやすい形か)
- 記述式への対応(2次や記述問題の書き方まで学べるか)
- 費用と期間(買い切りか月額か、受講期限はいつまでか)
この記事では、各社・各団体の公式サイトを実際に開き、数検の対策として案内されていることを確認できた教材・講座だけを載せています。スタディサプリやZ会、進研ゼミなどの学年別の通信教育は、学校の学習範囲に沿った教材で、今回の確認範囲では数検の対策コースとして案内されているのを見つけられなかったため、この記事では取り上げていません。料金や内容は変更されることがあるため、申込前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください(確認時点:2026年10月26日)。
【比較表】数検の対策講座・教材4選
4つの教材・講座を、対象の級・学習形式・費用の目安・特徴の4項目でまとめました。掲載順は順位ではありません。費用は、公式サイトに税込で表示されていた金額にもとづく目安です。
| 対象の級 | 学習形式 | 費用の目安(税込) | 特徴 | |
| 日本数学検定協会の公式教材 | 1〜11級・かず・かたち検定 | 過去問題(無料公開)・書籍・コンビニプリント | 過去問題は無料。書籍は880〜2,750円、コンビニプリントは1セット100〜800円 | 実際の検定問題で出題形式を確認できる |
| オンスク.JP(数学検定3級講座) | 数学検定3級 | 講義動画42回(約6時間)+練習問題105問 | 月額1,078円から(プランにより1,628円、6か月一括9,471円など) | 無料体験あり。スマホで学べる |
| TAC(大人が学ぶ算数検定・数学検定講座) | 算数検定6級・数学検定3級の範囲 | Web通信講座(全11回) | 22,000円(教材費込み) | 協会編の要点整理が教材。毎月開講 |
| すらら | 数学検定11級〜2級の対策コース | 無学年式のオンライン教材 | 入会金11,000円(3〜4教科)+月額8,800円(税込)など | 数検対策以外の教科・単元も学べる |
数検の対策講座・教材おすすめ4選
1. 日本数学検定協会の公式教材(過去問題・書籍・コンビニプリント)

まず手に取りたいのは、検定を実施している日本数学検定協会自身が用意している教材です。協会の公式サイトの「教材」ページには、関連書籍、検定過去問題、コンビニプリント教材が並んでいます。
なかでも見逃せないのが、過去問題の無料公開です。数学検定の1〜5級、算数検定の6〜11級について、検定問題・解答用紙・模範解答が、サイト上で閲覧できる形で公開されています(かず・かたち検定は、解答用紙と模範解答がありません)。1〜5級は1次と2次が別々に用意されているため、計算技能と数理技能をそれぞれ試せます。
書籍は、協会発行の『実用数学技能検定 過去問題集』『要点整理』『文章題練習帳』『記述式演習帳』『親子ではじめよう 算数検定』などがあり、価格は880円から2,750円の範囲と案内されています。たとえば11級の過去問題集は、実際の検定問題を6回分収録して880円(税込)です。解答用紙を、実際の検定と同じサイズでダウンロードできる点も実戦向きです。
手軽な教材としては、コンビニのマルチコピー機で購入・印刷できるプリントもあります。算数・数学の苦手分野対策ミニドリル(算数12単元、数学9単元)は1単元100円、検定過去問題は算数検定6〜11級が各300円、数学検定準1〜5級が400〜800円(級・組み合わせにより異なる)です。ファミリーマート、ローソン、セブン‐イレブン、ミニストップ、デイリーヤマザキの「eプリントサービス」で利用できます。
一方で、これらはあくまで教材であり、先生が教えてくれる講座ではありません。質問したいときや、記述式の添削を受けたいときは、次に紹介する講座との併用が向きます。
| 対象の級 | 数学検定1〜5級、算数検定6〜11級、かず・かたち検定 |
| 費用(税込) | 過去問題は無料/書籍880〜2,750円/コンビニプリント100〜800円 |
| 学習形式 | 過去問題の閲覧、書籍、コンビニのマルチコピー機で印刷するプリント |
| 向いている人 | 費用をかけずに出題形式を確かめたい人、独学で進めたい人 |
2. オンスク.JP(数学検定3級講座)

「3級」をねらう中学生や大人が、スマホのすきま時間で動画を見ながら進めたいなら、オンスク.JPの数学検定3級講座が候補になります。公式ページによると、講義動画は全42回(約6時間)、練習問題は全105問で、音声・講義スライド・レジュメのダウンロード教材も付いています。
担当講師の添田享さんは、確率論・統計学などの数理的な手法で問題解決を行う「アクチュアリー業務」に20年以上携わってきたと紹介されています。対象は「ひさしぶりに数学に触れる方」など、基礎から学び直したい層が想定されており、公式サイトの講座紹介にも、学習の進捗管理や復習機能がそろっていると書かれています。ダウンロード教材として、全問オリジナルの練習問題50問(PDF)も用意されています。
料金は、講座ページに「月額1,078円から始められる」と表示されており、プランによって月額1,628円のものもあります。一括払いでは、6か月9,471円、9か月14,069円、12か月18,557円と案内されています。「まずは無料体験」のボタンから登録すれば、有料プランに入る前に講義の雰囲気を確かめられます。
注意点は、この講座の対象が数学検定3級に限られることです(確認できた講座ページが3級のみのため)。準2級以上や、算数検定の級を受けたい場合は、別の教材を選ぶ必要があります。反対に「まずは3級に合格して、高校入試の自信をつけたい」という人には、費用を抑えて始められる選択肢です。
| 対象の級 | 数学検定3級 |
| 費用(税込) | 月額1,078円から(プランにより1,628円)/一括6か月9,471円・9か月14,069円・12か月18,557円 |
| 学習形式 | 講義動画42回(約6時間)、練習問題105問、ダウンロード教材(音声・スライド・レジュメ・練習問題50問PDF) |
| 特徴 | 無料体験あり。スマホやパソコンで学習でき、進捗管理機能付き |
3. TAC(大人が学ぶ算数検定・数学検定講座)

社会人になってから算数・数学を学び直したい人には、資格の学校TACの「大人が学ぶ算数検定・数学検定講座」が合います。公式ページでは、小学5・6年生で習う算数の範囲(算数検定6級)と、中学1〜3年生で習う範囲(数学検定3級)を、数検を活用して短期間で効率よく学び直す講座と紹介されています。
全11回の構成で、第1〜5回が算数編(整数・小数・分数・図形・統計基礎)、第6〜11回が数学編(正負の数・方程式・関数・図形・確率)です。教材は、日本数学検定協会が編集した『要点整理 算数検定6級』『要点整理 数学検定3級』の2冊が使われます。協会が出している教材を軸に学べる点が、他の通信講座にはない特徴です。
受講料は22,000円(教材費・消費税10%込み)で、入会金は不要です。形式はWeb通信講座で、毎月開講しています。受講期間は申込月を含めて約6か月で、毎月開講で、申込期限と受講期限は開講月ごとに異なります(詳しくは公式サイトで確認してください)。申込はインターネット、郵送、TACの受付窓口のいずれかで行います。
担当講師は、株式会社数学アカデミー代表取締役の鈴木伸介さんで、ビジネス数学検定1級AAAの資格と中小企業診断士の資格を持つと紹介されています。ただ、この講座は6級と3級の範囲に絞った内容で、準2級以上の対策講座ではありません。「学び直しの入口」として使うか、基礎固めを済ませてから準2級以上の過去問題に進む、という位置づけで考えるとよいでしょう。
| 対象の級 | 算数検定6級・数学検定3級の範囲 |
| 費用(税込) | 22,000円(教材費込み)。入会金不要 |
| 学習形式 | Web通信講座(全11回)、毎月開講、受講期間は約6か月 |
| 教材 | 協会編『要点整理 算数検定6級』『要点整理 数学検定3級』 |
4. すらら(数検対策コース)

学校の勉強も一緒に立て直しながら、数検に挑みたい子どもには、無学年式のオンライン教材「すらら」が向いています。公式サイトの数学(算数)のページには、数学検定の11級から2級までの対策ができるコースがあると明記されています。幅広い級に対応している点は、今回の4つの中でも珍しい特徴です。
すららは、学年にとらわれず自分の理解度に合わせて進められる「無学年式」のオンライン教材です。レクチャー(解説)・ドリル・テストで学習を進める仕組みです。さらに、公式サイトの「算数検定・数学検定 実力判定テスト」のページには、日本数学検定協会と「すらら」の両ロゴが並んでおり、協会との連携がうかがえます。数検の公式サイトの教材ページにも、オンライン学習教材として「すらら」が紹介されています。
料金は、公式の利用料金ページに、入会金(3〜4教科のコースで11,000円、5〜6教科で7,700円)と、月額(小学コース4教科、小中コース3教科などで8,800円、5〜6教科で10,978円など)が表示されていました(税込)。表示は時期やキャンペーンで変わるため、申込前に最新の料金を必ず確認してください。
ここで気をつけたいのは、すららは数検対策専用の教材ではなく、国語・数学・英語などを幅広く学ぶ総合教材だという点です。数検の受検そのものの申込は、すららではなく日本数学検定協会に別途する必要があります。また、公式サイトには、準2級・2級は受講しているコースによって学べない単元がある旨の注記があります。数検だけを安く集中して対策したい人より、学校の勉強も含めて家庭学習を整えたい人に合う選択肢です。
| 対象の級 | 数学検定11級〜2級の対策コース(準2級・2級は一部の単元が学べない場合あり) |
| 費用(税込) | 入会金11,000円(3〜4教科)+月額8,800円〜(コースにより異なる) |
| 学習形式 | 無学年式のオンライン教材(レクチャー・ドリル・テスト) |
| 向いている人 | 学校の学習も含めて、家庭学習の習慣づくりをしたい小中高生 |
書籍で対策する場合の選び方(協会発行・ユーキャンの問題集)
動画や通信講座を使わず、書籍中心で進める人も多いはずです。数検の書籍には、協会が自ら発行しているシリーズと、他の出版社が出している問題集の2つの流れがあります。
協会発行の書籍は、検定で実際に出題された問題を収録した『過去問題集』、出題範囲の要点をまとめた『要点整理』、記述式の書き方を練習する『記述式演習帳』など、目的別にそろっています。価格は880円〜2,750円で、多くの書籍に解答編が付属すると公式サイトに記載されています。まずは自分の級の過去問題集を1冊選び、足りない単元を『要点整理』で補う、という使い方が基本です。
出版社の問題集では、ユーキャンの「数学検定ステップアップ問題集」が、公式サイトに級別で掲載されています。確認できた価格は、準1級が1,760円(2026年2月20日発刊)、2級が1,430円(2025年9月12日発刊)、準2級・3級・4級・5級が各1,210円です。ユーキャンの公式ページには、日本数学検定協会の監修という表記は見当たらなかったため、協会の教材とは別系統の参考書として選ぶのが無難です。
ユーキャンの各種検定・資格試験シリーズ(公式)から、数学検定の問題集を確認できます。
書籍は、最新の改訂版が出ていないか確認してから買うのがおすすめです。楽天ブックスでは、協会発行の過去問題集やユーキャンの問題集などをまとめて探せます。
目的別・年代別のおすすめの組み合わせ
4つの教材・講座は、受ける級や目的によって合うものが変わります。代表的なケースを整理すると、次のようになります。
- 小学生(算数検定6〜11級):協会の過去問題集とコンビニプリントで基礎を固め、学校の勉強と並行して進めたい場合は、すららのような無学年式教材を併用する。
- 中学生(数学検定3〜5級):3級をねらうなら、オンスク.JPの講義動画で全体像をつかみ、協会の過去問題で仕上げる。高校入試の活用を考えるなら、3級以上を目標にするのが基本。
- 高校生(準2級・2級):協会の過去問題・書籍を中心に、記述式の2次対策に時間をかける。学校の授業と範囲が重なるので、定期テストの勉強と並べて進めやすい。
- 大人の学び直し:TACの講座で算数・数学の基礎を一通り復習してから、算数検定6級や数学検定3級に挑戦する。
また、数検の次のステップとして、データ分析や統計に関心が広がる人も少なくありません。統計検定の対策講座については、次の記事で費用と特徴を比較しています。

よくある質問
Q. 数検は何級から受けられますか?
A. 原則として、受検資格は問われず、どの級からでも受検できます。一度合格した級でも何度でも受けられます。迷う場合は、目安学年の1つ下の級から始めると、合格の経験を積みやすくなります。
Q. 算数検定と数学検定は何が違いますか?
A. 日本数学検定協会の公式サイトでは、6〜11級を「算数検定」、1〜5級を「数学検定」と呼んでいます。数学検定は1次(計算技能検定)と2次(数理技能検定)に分かれ、算数検定は1回の検定で完結します。
Q. 合格の基準はどのくらいですか?
A. 公式サイトでは、数学検定の1次が全問題の70%程度、2次が60%程度、算数検定は70%程度とされています。数学検定の1〜5級は、1次と2次の両方に合格してはじめて合格となります。
Q. 不合格だった場合、再受検で何か免除されますか?
A. 数学検定の1〜5級で、1次または2次の片方だけ合格している場合は、合格した側の免除を申請して受検できます。合格証番号が必要で、検定料が1,000円引きになります。
Q. 個人受検の申込はどこでするのですか?
A. 個人受検は、株式会社CBT-Solutionsが運営するネットの申込サイトで行います。2026年度からコンビニ申込と郵送申込は廃止されました。会場検索サイトで会場と検定日を選び、マイページを登録して申し込みます。
Q. 受検当日の持ち物は何ですか?
A. 受検証、筆記用具(黒のHB〜2Bの鉛筆かシャープペンシル)、消しゴムが基本です。6〜8級はものさし・コンパス・分度器も必要で、級や1次・2次によって電卓の可否が異なります。スマートフォンなどのモバイル端末は電卓として使えません。受検前に、公式サイトの持ち物の案内で自分の級を確認してください。
Q. 数検は入試で役立ちますか?
A. 2026年8月現在、数検を入試で活用している高等専門学校・高等学校・中学校は1,000校以上、大学・短期大学・専門学校は500校以上と公式サイトに案内されています。ただし、活用の条件は学校ごとに異なるため、志望校の募集要項で必ず確認してください。
Q. 通信講座を使わず、独学だけで合格できますか?
A. 算数検定や数学検定の5〜3級は、公式の過去問題が無料で公開されているため、独学でも取り組みやすい検定です。準2級以上は記述式の対策が必要なので、講座や添削の併用も検討するとよいでしょう。ただし、どの方法でも合格が保証されるわけではありません。
【豆知識】数検の志願者数の動き
数検の志願者数は、近年どう推移しているのでしょうか。日本数学検定協会の公式サイトに掲載されているデータから、確認できた数字は次のとおりです。
- 年間の志願者数(のべ数)は、2021年度の354,000人から、2022年度335,000人、2023年度301,000人、2024年度290,000人、2025年度286,000人と、減少傾向が続いています。
- 実施校数(のべ数)も、2021年度の18,000校から2025年度の15,200校へ減っています。
- 2025年度の国内の階級別データでは、志願者278,625人、受検者261,137人、合格者176,338人で、合格率は67.5%でした。
- 数検を入試で活用する学校は、2026年8月現在、高専・高校・中学校で1,000校以上、大学・短大・専門学校で500校以上です。
志願者数は年々減っていますが、公式サイトではその理由までは示されていません。一方で、入試で活用する学校は1,000校・500校規模で広がっています。上記は日本数学検定協会が公表した数字で、今後の動向や、合格による進学・就職への効果を保証するものではありません。最新の情報は、公式サイトでご確認ください。
出典:公益財団法人 日本数学検定協会「検定に関する各種データ」(志願者数・実施校数はのべ数、2025年度は海外実施分を含む)、「入試における活用制度」(いずれも2026年10月26日閲覧)
まとめ
数検の対策は、費用をかけずに出題形式を確かめたいなら日本数学検定協会の公式教材、数学検定3級をスマホで学びたいならオンスク.JP、社会人の学び直しならTACの講座、学校の学習も含めて家庭学習を整えたいならすらら、という選び分けが基本になります。
理由は、数検の級の構成・検定料・日程・合格基準は協会が公式に定めている一方で、教材や講座は、対応する級、学習形式、費用、記述式への対応が提供元ごとに大きく異なるからです。2025年度の合格率が、算数検定8〜11級で90%前後、数学検定準2級で45.9%、2級で33.5%と差が大きいことからも、級に合わせた対策の選び方が大切だといえます。まずは目指す級と検定日を公式サイトで確認し、気になる教材・講座の最新の内容と料金を公式サイトで見比べたうえで、申込期間から逆算して学習を始めてみてください。

