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「管理栄養士国家試験を受けるけれど、独学だけで合格できるか不安」「働きながら受験するので、通学ではなく通信講座で対策したい」——そう考えて検索している方も多いのではないでしょうか。結論からいうと、管理栄養士の国試対策に特化した通信講座・eラーニングは、他の資格に比べて提供している予備校の数がかなり限られています。これは、管理栄養士国家試験がそもそも「誰でも申し込める」資格ではなく、指定された養成課程を卒業した人などにしか受験資格が無いためです。実際に調べたところ、全国規模で通信・オンライン対応の国試対策講座を提供しているのは東京アカデミー・SGS総合栄養学院・女子栄養大学(日本栄養大学)生涯学習センターなど数校のみでした。本記事では、実在する通信講座・オンライン講座を費用や教材内容で比較するとともに、模試だけを受けたい方向けの模試サービス、独学派向けの定番参考書まで、管理栄養士国家試験対策の選択肢を網羅的に整理します。
管理栄養士国家試験とは?通信講座を選ぶ前に確認したい受験資格
管理栄養士国家試験には、他の人気資格のような「誰でも通信講座に申し込めば受験できる」という仕組みがありません。受験資格を得るには、①管理栄養士養成課程(4年制大学・専門学校)を卒業する、②栄養士養成課程を卒業して栄養士免許を取得したうえで、1〜3年の実務経験を積む、のいずれかのルートを通る必要があります。この記事で紹介する通信講座は、あくまで「受験資格をすでに持っている人」が知識を整理し、試験対策をするためのサービスである点にまず注意してください。
合格率にも大きな特徴があります。直近の国家試験では、管理栄養士養成課程の新卒者の合格率が79.3%だったのに対し、養成課程を卒業済みの既卒者は9.4%、栄養士養成課程出身の既卒者は11.0%と、既卒での合格率は新卒の10分の1程度まで下がります。働きながら、あるいはブランクを空けて受験する既卒者にとっては、独学だけで知識を体系立て直すのが難しく、通信講座や模試を上手に活用する価値が高いといえるでしょう。
管理栄養士国家試験の基本情報(試験日程・出題科目・配点)
対策を始める前に、試験そのものの概要を押さえておきましょう。管理栄養士国家試験は例年3月上旬〜下旬の日曜日に実施され、出題数は合計200問、配点は1問1点の200点満点で、総合得点のおおむね60%(120点)以上が合格の目安とされています。科目ごとの合格基準は設けられておらず、総合点だけで判定される一方、著しく正答率の低い科目があると不合格になりやすいとも言われています。
| 試験日程 | 例年3月上旬〜下旬の日曜日(直近は2027年3月実施予定) |
| 出題数 | 200問(応用力試験を含む) |
| 配点 | 1問1点、200点満点 |
| 合格基準の目安 | 総合得点の60%程度(120点前後) |
| 出題科目 | 社会・環境と健康/人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/食べ物と健康/基礎栄養学/応用栄養学/栄養教育論/臨床栄養学/公衆栄養学/給食経営管理論(9科目) |
9科目という科目数の多さが、管理栄養士国家試験の対策を難しくしている大きな要因です。特に既卒者の場合、養成校時代に学んだ内容を科目横断的に思い出しながら、応用力試験(複数科目にまたがる事例問題)にも対応できるレベルまで引き上げる必要があるため、独学よりも講義動画や添削課題で知識を整理し直せる通信講座のほうが効率的なケースが多いといえます。
管理栄養士の通信講座・国試対策サービスを選ぶ3つのポイント
- 自分が新卒か既卒か、どのくらいブランクがあるかで必要なボリュームが変わる(新卒で授業の記憶が新しい人は模試中心、ブランクのある既卒者は基礎から学び直せる通年コースが向いている)
- 動画・テキスト・添削のどれを軸にした講座か確認する(倍速視聴できる講義動画中心か、紙のテキストと添削課題を郵送でやり取りする形式かで、学習スタイルの向き不向きが分かれる)
- 模試の回数・実施時期をチェックする(本試験は例年3月実施。11月〜1月頃に実施される模試で弱点を把握し、本試験までに立て直せるかがカギになる)
なお、医療事務や登録販売者、介護職員初任者研修のように受験資格に制限がない医療・福祉系資格を検討している場合は、下記の記事もあわせて参考にしてみてください。


管理栄養士国家試験対策の通信講座・オンライン講座 比較表
| 主な対象 | 受講形式 | 費用(税込) | 特徴 | |
| 東京アカデミー | 新卒・既卒どちらも | 通信(課題添削) | 50,000円 | オリジナルテキスト+添削10回 全国公開模試を無料受験可 |
| SGS総合栄養学院 | 既卒者中心(受講生の約99%) | 通信(動画+ワークブック) | 171,050円〜 | 全9科目テキスト+動画・音声教材 質問対応が回数無制限 |
| 女子栄養大学生涯学習センター | 新卒・既卒どちらも | eラーニング(オンライン) | 121,000円 | 14名の専門教員による講義動画 弱点を自動蓄積する演習機能 |
| 日本医歯薬研修協会 | 新卒・既卒どちらも | オンライン(ID-Learning) | 165,000円 | 9科目を通年でいつでも視聴 模試は全国3万人以上が受験 |
| 服部栄養専門学校 | 卒業生・在校生中心(一般も可) | 通学+一部オンデマンド | 60,000円〜66,000円 | 全20講座(1コマ90分) 模試3回分が受講料に含まれる |
管理栄養士国家試験対策の通信講座・オンライン講座おすすめ5選
1. 東京アカデミー

| 費用 | 50,000円(入会金5,000円+受講料45,000円、修了生は入会金免除) |
| 受講形式 | 通信講座(課題添削形式、映像教材は付属しない) |
| 教材 | オリジナルテキスト上下巻、演習課題(基礎編4回・実践編6回)、質問相談カード10枚 |
| 模試 | 全国公開模試を無料受験可(自宅受験・会場受験どちらも選択可) |
公務員試験や教員採用試験の対策で知られる東京アカデミーは、管理栄養士国家試験の通信講座でも45,000円という比較的抑えた受講料が特徴です。映像教材は付いていないため「講義動画をひたすら見る」タイプの講座ではなく、頻出テーマ・論点を絞ったオリジナルテキストと演習課題を、自分のペースでこなしていく課題添削形式です。すでに大学や専門学校で一通り学んだ知識を、試験直前に効率よく整理し直したい方に向いています。通学講座・オンラインリアルタイム講座も別途用意されているため、途中から通学に切り替えることも可能です。
2. SGS総合栄養学院

| 費用 | 通信コース171,050円/速修コース178,000円/セミナーコース223,850円(1年)・336,050円(2年) |
| 受講形式 | 通信(動画・音声教材+ワークブック)、通学のセミナーコースも選択可 |
| 教材 | 全9科目対応テキスト、問題カード480問、過去問題集、中間テスト・模試2回 |
| サポート | 質問対応が回数無制限、模試の成績についての相談も可能 |
1980年創業、管理栄養士受験対策講座46年の実績を持つSGS総合栄養学院は、受講生の約99%が既卒者という、まさに国試浪人・再受験組に特化した予備校です。速修コース(約6ヶ月の短期集中)、1年かけてじっくり取り組む通信コース、教室で講義を受けられるセミナーコースと、生活スタイルに合わせて複数のコースから選べます。教材はテキストだけでなく音声・動画解説がQRコードから確認できる形式で、スマートフォンでも学習を進められます。費用は他社よりやや高めですが、その分「回数無制限の質問対応」「模試成績のアドバイス」など、伴走型のサポートが手厚い点が特徴です。
3. 女子栄養大学生涯学習センター(日本栄養大学生涯学習センター)

| 費用 | 121,000円(合格対策講座eラーニング、1年間) |
| 受講形式 | eラーニング(オンライン、PC・スマホ・タブレット対応) |
| 教材 | 14名の専門教員による科目別講義動画、練習テスト、400問からランダム出題の模擬テスト |
| 特徴 | 誤答問題を自動蓄積する弱点チェック機能、女子栄養大学オープン模試との併用も可能 |
管理栄養士養成の名門として知られる学校法人香川栄養学園(女子栄養大学・日本栄養大学)が運営する生涯学習センターは、大学の教員陣がそのまま講師を務める講義動画が最大の強みです。eラーニング講座は1年間いつでも視聴でき、練習テストと模擬テストで理解度を可視化しながら学習計画を立てられます。誤答した問題が自動で蓄積される弱点チェック機能があるため、苦手分野を後回しにせず潰していきたい方に向いています。講座とは別に「女子栄養大学オープン模試」(1回6,050円・2回9,900円)だけを単体で申し込むこともできるため、講座は使わず模試だけ利用するという使い方も可能です。
4. 日本医歯薬研修協会

| 費用 | 165,000円(ID-Learning、通年オンライン講座) |
| 受講形式 | オンライン(通年講義、回数無制限で繰り返し視聴可) |
| 教材 | 9科目の基礎講義動画、短期オンライン講座・特別講座(応用力試験対策)は別途申込 |
| 模試 | 年4回、1回6,050円〜(4回セット16,830円)、自宅受験・マークシート方式 |
「医歯薬(イシヤク)」の通称で知られる日本医歯薬研修協会は、全国の管理栄養士養成施設の9割以上が模試を採用しているという実績を持つ団体で、模試・書籍・オンライン講座を軸に受験生をサポートしています。通年オンライン講座「ID-Learning」は9科目を基礎から学べる講義動画で、時間や場所を問わず繰り返し視聴できるため、働きながら学ぶ社会人にも、通学の合間に復習したい在校生にも使いやすい設計です。模試は年4回、1回から自宅受験できる手軽さがあり、講座を使わず模試だけを定期的に受けて実力を測るという使い方をしている受験生も少なくありません。
5. 服部栄養専門学校「管理栄養士国家試験合格アカデミー」

| 費用 | 60,000円(卒業生・在校生)/66,000円(一般)、3回分の模試費用込み |
| 受講形式 | 通学(土日開催)中心、過去の講座はオンデマンド視聴可 |
| 教材 | 全20講座(1コマ90分)、暗記ではなく理解を重視したカリキュラム |
| 特徴 | 直近の合格者との座談会を実施、模試3回で弱点を把握できる |
服部学園が運営する服部栄養専門学校の「管理栄養士国家試験合格アカデミー」は、卒業生・在校生向けの特別割引がある一方、一般の受験生も申し込める国試対策講座です。全20講座・1コマ90分というボリュームで、暗記中心ではなく理解を深める勉強法を重視している点が特徴です。過去に実施した講座はオンデマンドで視聴できるため、開講期間中であれば土日の通学に加えて、自分のペースで復習することもできます。受講料に模試3回分が含まれているため、講座と模試を別々に申し込む手間がなく、費用感を把握しやすいのもメリットです。
通信講座を使わず模試だけ受けたい人向け:全国模試比較
「授業は大学や過去の通学講座で一通り受けたので、実力を測る模試だけ受けたい」という受験生も多くいます。管理栄養士国家試験の模試は、いずれも自宅受験に対応しており、単体で申し込めるのが特徴です。
| 費用(税込) | 実施回数 | 受験方法 | |
| 東京アカデミー 全国公開模試 | 会場5,300円/自宅5,800円 | 年1回(12月実施) | 会場受験(全国8校舎)・自宅受験 |
| SGS総合栄養学院 模試 | 1回5,500円/セット9,900円 | 年2回(7月・翌1月発送) | 自宅受験(マークシート返送) |
| 女子栄養大学オープン模試 | 1回6,050円/2回9,900円 | 年2回(11月・翌1月) | 自宅受験・会場受験(駒込キャンパス) |
| 日本医歯薬研修協会 模試 | 1回6,050円〜4回16,830円 | 年4回(5・9・11・翌1月発送) | 自宅受験(マークシート方式) |
模試を選ぶ際は、本試験に近い時期(11月〜1月)に実施されるものを1つ以上組み込み、結果から逆算して最後の追い込み学習をするのがおすすめです。複数社の模試を併用すると、出題傾向のクセに左右されにくく、より客観的に自分の実力を把握できます。
独学派向け:管理栄養士国家試験の定番参考書・問題集
通信講座や模試を使わず、市販の教材だけで独学したいという方には、次のような定番教材が知られています。
- クエスチョン・バンク 管理栄養士国家試験問題解説(メディックメディア):過去10年以上の国試問題を分析し、良問を厳選した解説書。イラストが豊富で、選択肢の一つひとつに解説が付いているのが特徴。
- レビューブック 管理栄養士(メディックメディア):持ち運びやすいサイズで要点をまとめた参考書。クエスチョン・バンクと併用する受験生が多い。
- 管理栄養士国家試験受験必修過去問集(女子栄養大学出版部):女子栄養大学が編集する過去問集。大学の講義内容に沿った解説が受けられる。
- 管理栄養士国家試験過去問解説集(中央法規出版):福祉・医療系資格に強い中央法規出版による過去問解説集。
独学の場合、上記のような過去問題集を最低5年分は繰り返し解き、間違えた問題をノートにまとめておくと、模試や通信講座の教材と組み合わせたときの復習効率が上がります。
通信講座・オンライン講座で学ぶメリット・デメリット
通信講座を検討する前に、独学や通学と比べたときのメリット・デメリットも整理しておきましょう。
メリット
- 働きながらでも自分のペースで学習を進められる(通学のように決まった時間に教室へ行く必要がない)
- 頻出テーマ・論点があらかじめ整理されている(200問・9科目という膨大な範囲を独学でゼロから整理するより効率的)
- 質問対応や添削で、疑問点を放置せずに解消できる(独学では気づきにくい理解不足に気づける)
- 模試とセットになっている講座が多く、実力の推移を把握しやすい
デメリット
- 市販の参考書だけで独学する場合と比べて費用がかかる(本記事で紹介した講座はおおむね5万円〜18万円程度)
- 通学に比べて学習の強制力が弱く、自己管理が必要(特にeラーニング形式は自分でスケジュールを組む必要がある)
- 教室で仲間と切磋琢磨する機会は得にくい(モチベーション維持は自分次第になりやすい)
費用と自己管理力のバランスを考え、「予算を抑えて直前の総仕上げだけ通信講座に任せる」「予算をかけてでも手厚いサポートを受けながら基礎から立て直す」など、自分に合ったスタイルを選ぶことが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q. 栄養士と管理栄養士はどう違いますか?
栄養士は都道府県知事が認定する資格で、養成施設を卒業すれば試験なしで取得できます。一方、管理栄養士は国家資格で、栄養士よりも専門性が高く、傷病者への栄養指導や高度な栄養管理を行える点が異なります。管理栄養士になるには、養成課程の卒業に加えて、国家試験に合格する必要があります。
Q. ユーキャンなど大手通信講座に管理栄養士講座はありますか?
2026年9月時点で、ユーキャンをはじめとする大手の総合通信講座会社(ヒューマンアカデミー・LEC東京リーガルマインド・資格の大原など)には、管理栄養士国家試験対策の講座は用意されていません。これは、受験資格そのものに制限がある特殊な国家試験であり、大手各社がメインターゲットとする「これから資格取得を目指す社会人」向けの講座設計とはマッチしにくいためとみられます。管理栄養士を目指す場合は、本記事で紹介した専門予備校・大学の生涯学習センターを検討するのが現実的です。
Q. 通信講座を使えば必ず合格できますか?
通信講座はあくまで学習を効率化するためのサポートであり、合格を保証するものではありません。特に既卒者の合格率は10%前後と低く、通信講座や模試を活用しても、本人の学習量と理解度が合格の最大の決め手になります。講座選びと同時に、毎日の学習スケジュールを具体的に立てることが重要です。
Q. 通信講座はいつ頃から始めるべきですか?
本試験が3月に実施されることから逆算すると、前年の夏〜秋頃(6月〜9月)に通信講座へ申し込み、年内に基礎知識のインプットを終え、11月以降は模試と過去問演習で実践力を仕上げるというスケジュールが一般的です。本記事で紹介したSGS総合栄養学院の速修コースのように、9月開講・翌2月修了という6ヶ月程度の短期集中コースも用意されているため、出遅れた場合でも間に合う講座を探すことができます。
Q. 働きながらでも通信講座で合格を目指せますか?
実際に、本記事で紹介したSGS総合栄養学院は受講生の約99%が既卒者であり、多くが仕事や家庭と両立しながら受験しています。通信講座は通学と違って決まった時間に教室へ行く必要がないため、勤務先の休憩時間やすきま時間に講義動画を視聴し、休日にまとめて演習問題を解くといった学習スタイルが取りやすいのが利点です。ただし自己管理が前提になるため、週単位で「いつ・何を・どれだけ進めるか」を決めておくと挫折しにくくなります。
他の医療・福祉系の国家資格にも関心がある場合は、下記の記事もあわせてチェックしてみてください。

まとめ
管理栄養士国家試験対策の通信講座は、受験資格そのものが限定されているため、他の資格に比べて選択肢が少ないのが実情です。それでも、既卒者向けの手厚いサポートを求めるならSGS総合栄養学院、費用を抑えて直前対策に絞るなら東京アカデミー、大学レベルの講義をオンラインで受けたいなら女子栄養大学生涯学習センターというように、目的に応じた選び方ができます。講座を使わず模試だけを活用する、あるいは市販の過去問題集で独学するという選択肢も含めて、自分の学習スタイルとブランクの長さに合った方法を選び、本試験までの学習計画を立てていきましょう。

