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一級建築士は、戸建て住宅から超高層ビル・大規模施設まで、設計・工事監理の対象に規模の制限がない最上位の建築系国家資格です。結論から言えば、学科試験と設計製図試験という2段階の試験にどう向き合うかで、選ぶべき通信講座・資格学校は変わってきます。理由は、学科試験は独学や低価格な通信講座でも対応しやすい一方、設計製図試験は第三者の添削・採点基準に基づくフィードバックの有無が合否を大きく左右するためです。実際に、大手資格学校の受講生が設計製図試験の合格者の半数以上を占めているというデータもあり、講座選びが合格率に直結する資格だと言えます。この記事では、費用・対応内容・学習形式が異なる9つの通信講座・資格学校を比較し、あなたに合った選び方を整理していきます。
一級建築士とはどんな資格?試験の基本情報
一級建築士は、国土交通大臣が免許を交付する国家資格です。建築士法上、二級建築士・木造建築士では扱えない大規模建築物や高層建築物の設計・工事監理を行えるようになり、ゼネコン・設計事務所・ハウスメーカーなど幅広い業界でキャリアの選択肢が広がります。
試験は「学科の試験」(五肢択一のマークシート、計画・環境設備・法規・構造・施工の5科目)と、学科試験合格者のみが進める「設計製図の試験」の2段階構成です。令和7年度の学科試験の合格率は16.5%、設計製図試験の合格率は35.0%で、学科から数えた最終的な合格率は例年10%台前半にとどまる難関資格です。
受験資格については、2020年3月の建築士法改正で大きく緩和されました。指定科目を修めて大学等を卒業していれば、卒業後すぐに実務経験なしで受験できるようになっています。ただし免許登録の際には、大学卒業者は2年以上、短大・専門学校卒業者は3〜4年以上の実務経験が必要で、この経験は試験の前後で通算できます。つまり「大学卒業→受験→実務経験を積みながら免許登録」という進め方も可能です。
| 試験区分 | 令和8年度(2026年度)の日程・概要 |
| 受験申込 | 2026年4月1日(水)〜4月14日(火) |
| 学科試験 | 2026年7月26日(日)実施、合格発表は9月上旬頃の予定 |
| 設計製図試験 | 2026年10月11日(日)実施 |
| 受験資格 | 指定科目を修めた大学等の卒業者は実務経験なしで受験可(免許登録時に実務経験が必要) |
| 令和7年度の合格率 | 学科16.5%/設計製図35.0%/最終(総合)は10%台前半 |
建築系の資格としては、実務に直結する土木施工管理技士のように現場管理に強みを持つ資格もあります。設計・監理まで幅広く手がけたい人は一級建築士、施工の管理を専門にしたい人は施工管理技士、というように目指す方向性で資格を選び分けるのも一つの考え方です。

一級建築士の通信講座を選ぶ5つのポイント
一級建築士の通信講座・資格学校は、費用が数万円台から100万円を超えるものまで大きな幅があります。まず何を優先するかを整理してから比較すると、選びやすくなります。
- 学科と製図、どちらの対策が必要かを確認する(初めて挑戦するなら学科・製図セットの講座、学科合格済みで製図だけ再挑戦するなら製図専門講座が候補になる)
- 製図試験の添削・採点基準の質を重視する(設計製図試験は独力での自己採点が難しいため、添削回数・採点者の経験・フィードバックの速さを比較する)
- 学習スタイル(通学・映像講義・スマホ完結)が自分の生活リズムに合うか確認する(社会人受験生が多い資格のため、通勤中や隙間時間に進められるかは継続のしやすさに直結する)
- 費用と回数・サポート内容のバランスを見る(高額な講座ほど良いとは限らず、対面講義の回数や個別指導の有無など、価格に見合う中身かを確認する)
- 模試・公開模試の実施状況を確認する(本試験の緊張感を体験できる模試は、当日のペース配分を掴むうえで重要)
一級建築士の通信講座・資格学校の比較表
まずは9つの講座・資格学校を、費用感と対応内容で一覧比較します。
| 費用目安(税込) | 対応内容 | 学習形式 | 特徴 | |
| 総合資格学院 | 90万円台〜130万円程度 | 学科・製図 | 対面講義+Web/オンラインLIVE | 設計製図試験合格者の52.6%が受講生という実績 |
| 日建学院 | 40万円台〜80万円程度 | 学科・製図 | 映像講義+Web通信 | 36年間で97,738名の合格者を輩出 |
| TAC | 36万円台〜(コース組み合わせ次第) | 学科・製図 | Web通信・オンラインライブ・教室講座 | 早割・アンダー25等の割引制度が豊富 |
| スタディング | 99,000円(学科+製図セット) | 学科・製図 | スマホ完結の映像講義 | 業界最安値水準、AIによる復習サポート |
| 全日本建築士会 | 17万円台〜21万円程度 | 学科・製図 | 教材学習+添削指導(10回) | 中央省庁・県庁の研修に採用された実績 |
| 合格ロケット | 69,300円 | 学科のみ | クラウド型学習アプリ | 過去20年分の一問一答を収録 |
| 教育的ウラ指導 | 27万円台 | 製図のみ | オンライン添削+受講生同士の相互学習 | 合格者の答案例を公開して学ぶスタイル |
| 建築士の塾 by archicom | 5万円台〜 | 製図のみ | 演習+添削 | 1997年開講、演習量重視の低価格設計 |
| 製図試験.com | 31万円台 | 製図のみ | オンライン個別指導 | 読解→エスキース→作図→チェックの判断プロセスを学ぶ |
一級建築士の通信講座・資格学校おすすめ9選
9つのサービスは、大きく2タイプに分かれます。総合資格学院・日建学院・TAC・スタディング・全日本建築士会は学科・製図の両方に対応する総合型で、初めて挑戦する人の主戦力になります。一方、合格ロケットは学科試験の知識定着に特化したアプリ、教育的ウラ指導・建築士の塾 by archicom・製図試験.comは設計製図試験の対策に絞ったサービスで、学科合格済みの人や、総合型講座と組み合わせて製図の精度を上げたい人に向いています。
1. 総合資格学院

合格実績を最優先するなら、総合資格学院が有力候補です。理由は、直近10年間の一級建築士設計製図試験合格者のうち52.6%が総合資格学院の受講生という、業界内でも際立った実績があるためです。実際に、対面講義を中心としながらWeb講座・オンラインLIVEコースも選べる柔軟さがあり、学科対策から設計製図の「ストレート合格必勝コース」まで幅広いコース展開をしています。合格実績の裏付けを重視し、費用よりもサポートの手厚さを優先したい人に向いています。
| 費用目安 | 90万円台〜130万円程度(コースにより異なる) |
| 対応内容 | 学科・設計製図(単体・セットどちらも選択可) |
| 学習形式 | 対面講義・Web講座・オンラインLIVEコース |
| サポート | 個別質問対応、公開模試、教室でのライブ講義 |
| こんな人におすすめ | 合格実績の裏付けを最優先したい人、対面のサポートを受けたい人 |
2. 日建学院

長年の輩出実績と映像講義の分かりやすさを重視するなら、日建学院が候補になります。理由は、36年間で97,738名の一級建築士を輩出してきたという蓄積があり、映像講義のノウハウが積み上げられているためです。実際に、学科Web講座から設計製図の「スーパー本科」まで、目的や学習ペースに合わせたコースを組み合わせられます。長年の実績データを踏まえたカリキュラムで学びたい人に向いています。
| 費用目安 | 40万円台〜80万円程度(コースにより異なる) |
| 対応内容 | 学科・設計製図(単体・セットどちらも選択可) |
| 学習形式 | 映像講義+Web通信、教室講座との組み合わせも可 |
| サポート | 模擬試験、質問対応、合格者の声・データの公開 |
| こんな人におすすめ | 実績あるカリキュラムで映像講義中心に学びたい人 |
3. TAC

割引制度を活用してコストを抑えたいなら、TACが選択肢に入ります。理由は、早期申込や25歳以下・学生向けの割引、他校からの乗り換え割など、複数の割引制度を併用できる場面があるためです。実際に、総合学科本科生をはじめ、学科・製図を単体でも組み合わせでも申し込める柔軟な講座設計になっています。大手資格学校の講義品質を保ちながら、費用面で調整の余地を探したい人に向いています。
| 費用目安 | 36万円台〜(単体講座・セットの組み合わせで変動) |
| 対応内容 | 学科・設計製図(単体・セットどちらも選択可) |
| 学習形式 | Web通信、オンラインライブクラス、教室講座 |
| サポート | 早割・アンダー25・乗り換え割等の割引制度、質問対応 |
| こんな人におすすめ | 割引制度を活用しながら大手の講義品質を確保したい人 |
4. スタディング

費用を最優先するなら、スタディングが最有力です。理由は、1級建築士の学科+製図セットが一括99,000円と、他の大手資格学校の数分の1程度の価格で受講できるためです。実際に、教材・講義動画・問題演習のすべてがスマホ・PCで完結し、AIが復習タイミングを提示してくれる仕組みも用意されています。通学が難しい社会人が、隙間時間を積み重ねて合格を目指すスタイルに向いています。
| 費用目安 | 99,000円(学科+製図セット、2027年合格目標時点) |
| 対応内容 | 学科・設計製図(セット、製図のみのコースも一部あり) |
| 学習形式 | スマホ・PCで完結する映像講義+問題演習 |
| サポート | AIによる復習タイミングの提示、質問対応 |
| こんな人におすすめ | 費用を抑えたい人、通学せずスキマ時間で学びたい人 |
5. 全日本建築士会

公的機関からの採用実績を重視するなら、全日本建築士会も検討に値します。理由は、中央省庁・県庁の研修や公立大学の社会人公開受験対策講座にも採用されてきた50年以上の実績を持つためです。実際に、同会が公表する令和7年度の受講生の学科試験合格率は85.7%、設計製図講座受講生の合格率は86.2%と高い水準にあります(いずれも同会発表の受講生実績であり、試験全体の合格率とは異なります)。教材学習を軸に、添削指導を10回受けられる手厚さも特徴です。
| 費用目安 | 17万円台〜21万円程度(年度・コースにより異なる) |
| 対応内容 | 学科・設計製図(セット・単体どちらも選択可) |
| 学習形式 | 教材学習+添削指導(10回程度) |
| サポート | 添削指導、質問対応 |
| こんな人におすすめ | 公的機関の採用実績を重視し、手厚い添削を受けたい人 |
6. 合格ロケット

学科試験対策だけを低価格で済ませたいなら、合格ロケットが候補になります。理由は、69,300円という価格で過去20年分の学科試験の知識を一問一答形式で学べるクラウド型アプリだからです。実際に、PC・スマホどちらからでもクラウド上の学習履歴を確認でき、インストール不要で始められます。製図試験の対策は他のサービスに任せ、学科の知識定着だけをアプリで効率化したい人に向いています。
| 費用目安 | 69,300円 |
| 対応内容 | 学科試験対策のみ |
| 学習形式 | クラウド型の学習管理アプリ(一問一答形式) |
| サポート | 学習進捗・理解度の可視化機能 |
| こんな人におすすめ | 学科対策だけを低価格・アプリ学習で済ませたい人 |
7. 教育的ウラ指導

製図試験の添削の質と受講生同士の学び合いを重視するなら、教育的ウラ指導が候補です。理由は、受講生の答案例を公開し、互いの図面から学べる仕組みを特徴としているためです。実際に、本試験直前には合格者による当日の心構えを共有する企画や、後半戦向けの一発逆転模試なども実施しています。1人で黙々と進めるより、他の受験生の答案や情報から気づきを得たい人に向いています。
| 費用目安 | 27万円台(コースにより異なる) |
| 対応内容 | 設計製図試験対策のみ |
| 学習形式 | オンライン通信添削+受講生同士の相互学習 |
| サポート | 添削指導、模試、合格者との情報共有企画 |
| こんな人におすすめ | 他の受験生の答案例から学びたい人、製図だけ再挑戦したい人 |
8. 建築士の塾 by archicom

製図試験の演習量を低価格で確保したいなら、建築士の塾 by archicomが候補になります。理由は、1997年開講、企業内一級建築士資格取得研修を28年間受託してきた実績を持ちながら、5万円台からという演習特化型の価格設定になっているためです。実際に、毎年の課題発表に合わせた通信講座に加え、過去の設計資料や解答例をWebサポート資料室で無料公開しており、独学派が補助的に使うこともできます。とにかく多くの課題を解いて手を動かしたい人に向いています。
| 費用目安 | 5万円台〜(コースにより異なる) |
| 対応内容 | 設計製図試験対策のみ |
| 学習形式 | 通信講座(演習+添削指導) |
| サポート | 添削指導、設計資料室(過去の資料・解答例)の無料公開 |
| こんな人におすすめ | 低価格で演習量を確保したい人、独学の補助にも使いたい人 |
9. 製図試験.com

製図試験を「資格学校とは違う視点」で学びたいなら、製図試験.comが候補です。理由は、暗記型のテクニックではなく、「読解→エスキース→図面化→チェック」という判断プロセス自体を学ぶことをコンセプトにしているためです。実際に、毎年の課題分析資料を動画解説付きで提供し、個別指導によるオンラインサポートも用意されています。過去に製図試験で伸び悩んだ経験があり、考え方の根本から見直したい人に向いています。
| 費用目安 | 31万円台(コースにより異なる) |
| 対応内容 | 設計製図試験対策のみ |
| 学習形式 | オンライン個別指導+課題分析資料 |
| サポート | 個別指導、動画解説付きの課題分析帖 |
| こんな人におすすめ | 製図試験の考え方・判断プロセスから見直したい人 |
独学でも合格できる?
結論から言えば、一級建築士は学科試験に限れば独学でも十分に合格を狙えますが、設計製図試験まで独学のみで突破するのはやや難易度が高いと言えます。理由は、学科試験は市販の過去問題集・参考書で対応できる範囲が広く出題傾向も比較的安定している一方、設計製図試験はエスキース(基本計画の組み立て)から作図・記述まで、採点基準に基づいた第三者のフィードバックが無いと自分の答案の完成度を判断しづらいためです。実際に、総合資格学院一社だけで設計製図試験合格者の過半数を占めるというデータがあるほど、多くの合格者が製図試験については講座・添削サービスを活用しているのが実情です。
- 学科試験は過去問中心に進める(過去10〜15年分の一問一答を繰り返し解き、法規・構造は計算問題のパターンを覚え込む)
- 製図試験は市販の参考書と模擬課題で基礎を固める(エスキースの手順・作図スピードを、時間を計りながら独学でも身につけていく)
- 製図だけは添削・個別指導サービスを併用する(合格ロケットのような学科アプリで基礎を固めたうえで、教育的ウラ指導や製図試験.comのような製図専門サービスで第三者チェックを受けると、独学でも合否の精度を上げやすい)
最新の過去問題集や参考書は、次のバナーから探してみてください。
費用を抑えたいなら「学科は独学、製図だけ講座を使う」という組み合わせも現実的な選択肢です。逆に、初めての受験で時間の使い方に不安があるなら、学科・製図セットの講座で最初からペース管理を任せてしまう方が、結果的に遠回りを避けられることもあります。
一級建築士とあわせて検討したい資格・キャリア
一級建築士は設計・工事監理の専門資格ですが、不動産・建設業界には隣接する資格が複数あります。取引の実務に関わりたいなら宅建士が代表的な選択肢です。

マンションの管理組合運営に関わりたいなら、マンション管理士も隣接する国家資格です。

土地の測量・境界確定など、建物の設計とは異なる角度から不動産に関わりたいなら土地家屋調査士が候補になります。

不動産の価格評価という専門性で勝負したいなら、不動産鑑定士も検討する価値があります。

よくある質問
Q. 一級建築士と二級建築士の違いは何ですか?
A. 扱える建築物の規模・構造に制限があるかどうかが最大の違いです。二級建築士は木造・延べ面積などに一定の制限がありますが、一級建築士は規模の制限なく設計・工事監理を行えます。試験の難易度・受験資格も異なり、一級建築士の方がより実務経験や専門知識を要します。
Q. 実務経験がなくても受験できますか?
A. 2020年の建築士法改正により、指定科目を修めて大学等を卒業していれば、実務経験なしで受験できるようになりました。ただし免許登録の際には、学歴に応じた実務経験(大学卒業なら2年以上など)が必要です。
Q. 学科だけ・製図だけの受講は可能ですか?
A. 可能です。多くの資格学校・通信講座は学科・製図をセットで申し込むコースだけでなく、単体講座も用意しています。学科に合格済みで製図だけ再挑戦する人向けに、教育的ウラ指導・建築士の塾 by archicom・製図試験.comのような製図専門サービスもあります。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. サービスによって幅が大きく、スタディングのように学科・製図セットで99,000円という選択肢もあれば、総合資格学院のように対面講義中心で100万円を超えるコースもあります。予算とサポートの手厚さのバランスで選ぶことが大切です。
Q. 独学と通信講座、どちらを選ぶべきですか?
A. 学科試験は独学でも対応しやすい一方、設計製図試験は第三者からのフィードバックがあるかどうかで合否が分かれやすい傾向があります。学科は独学、製図だけ講座を利用するという組み合わせも現実的な選択肢です。
Q. 学科試験に合格した後、製図試験だけ再挑戦できますか?
A. できます。学科試験に合格すると、その年を含めて5年以内に実施される設計製図試験のうち、任意の3回を学科免除で受験できる制度があります。1年目に製図試験が不合格でも、翌年以降に製図対策だけに絞って再挑戦できるため、教育的ウラ指導や建築士の塾 by archicom、製図試験.comのような製図専門サービスは、この再挑戦のタイミングで特に活用しやすい選択肢です。
まとめ
一級建築士の通信講座・資格学校選びでは、「学科・製図のどちらの対策が必要か」「添削・採点基準の質」「学習スタイルが生活に合うか」「費用とサポートのバランス」の4つの軸で比較するのが基本です。理由は、この資格が学科試験と設計製図試験という性質の異なる2段階選抜であり、それぞれに適した学び方が異なるためです。実際に、合格実績を重視するなら総合資格学院や日建学院、費用を抑えたいならスタディングや合格ロケット、製図試験だけを手厚くフォローしたいなら教育的ウラ指導や製図試験.comのように、目的に応じた選び方ができます。
まずは気になる講座の公式サイトで、最新の受講料・キャンペーン内容・対応コースを確認し、無料の説明会や資料請求を利用しながら、自分の学習スタイルに合うサービスを見極めていきましょう。

